2018/05/29

2018年コミ新任教員歓迎会

5月中旬に2018年度コミュニケーション学部新任教員歓迎会を行いました。

今年度、新たな仲間としてシステムアーティストの安斎利洋客員教授、山下玲子教授が加わりました。

安斎さんは表現と批評、メディア制作ワークショップ、身体表現ワークショップなどを担当します(安斎さんのHPはこちら)。
山下さんは学問のミカタで紹介したとおり(学問のミカタ)、社会心理学者として社会調査入門、コミュニケーション心理学などを担当します。

会では担当教員が手配した美味しい食べ物が並び、話も弾みます。






途中、各教員が自分にとってのコミ部イメージを漢字一文字で表しました。




卍、盛、偶、眩、理、緩などコミ部らしく様々な文字が挙げられてますね。。
これがコミ部の持つ魅力の一つだと思います。
私がもつイメージは「攻」でしょうか。。


最後に参加者で記念撮影をして、賑やかな会を締めくくりました。











2018/05/15

【学問のミカタ】「好き」を仕事にするなら、回り道しよう



メディアコミュニケーション基礎、コミュニケーション心理学、社会調査入門担当の山下です。
GWも終わり、過ごしやすい季節になりました。4月からの新しい環境にも慣れ、ちょっと気が抜けちゃったかな、という方もいれば、リフレッシュしてますますやる気いっぱい、という方もいらっしゃることでしょう。私も、この4月からこのコミュニケーション学部に新人としてやってまいりました。校舎にあふれる新緑と、研究室から見える大好きな電車を眺めながら、新鮮な発見の日々を過ごしています。

私の専門は社会心理学です、特にメディアが若者の心理に及ぼす影響を研究しています。メディアコンテンツの内容分析を通じて、世の中がどのように描かれているのか、さらに、その描写が人々の社会認識にどのように影響を与えるのか、マンガやアニメなどを題材に研究をしています。




山下研究室の入り口付近の本棚。趣味と実益を兼ねてマンガ500冊以上が置いてあります。



私は幼少期からマンガやアニメが大好きで、大学生になっても少年ジャンプを毎週買って読んでいました。とはいえ、それが研究になるとは当時は夢にも思っていませんでした。そんな時、今でも有名なある凄惨な事件により、アニメやマンガを見る「オタク」=犯罪者予備軍、という批判が日本中に巻き起こりました。大好きなマンガやアニメが悪者にされるなんて、と、とても悲しい気持ちになり、アニメやマンガは本当に若者に悪影響があるかどうか研究して、(できれば)汚名をすすぎたい!という気持ちになりました。
とはいえ、最初は、どのように研究したらよいかわからず、マスコミの歴史や情報社会論の文献を読んだりして、「なんとなく」答えを探す日々でした。
その途中で、偶然、社会心理学という学問に出会いました。社会心理学は、人々の行動は、その人個人のせいだけでも、また、その人が置かれた環境のせいだけでもなく、その両方が相互作用することにより生み出される、と考える学問です。
 マンガやアニメの影響なら、ある特定の状況の下で、マンガやアニメに描かれている内容が、ある特定の性質を持った人に影響を及ぼしやすいと仮定して、調査や実験といった形で数量的なデータを取り、どのくらいそのような出来事が起きやすいか、いわば確率の形で示していきます。
アニメの悪影響論についてのテレビのコメントでは、「犯人がアニメを見ていたから、アニメを見る人はみんなおかしくなる」というように、1つの事例から因果関係を語ることが多く見られます。しかし、社会心理学の視点から行われた研究では、このような因果関係を支持する結果も、支持しない結果も両方見られています。また、このようなアニメやマンガの悪影響に関する実証的な研究は、青少年の凶悪犯罪が起こるたびに話題になるわりには、日本ではさほど多くありません。


因果関係を明らかにするための研究モデル。赤い線と青い線すべての関係性を検討し、赤い線が十分に強力であることが示されると、アニメ視聴が暴力行動の原因といえる。



私自身は、この学問との出会い、ものごとの因果関係を明らかにする「見方」を身に着けることで、結果的に「好きを仕事にする」ことに成功しました。受験生の皆さんも、今の「好き」は直接、将来の仕事に役立たないと考えるかもしれません。また、学んだことを仕事に直結させるために、大学選びの際には〇〇学部で××の資格を取る、ということにすぐに目が向くかもしれません。ですが、世の中の見方を教えてくれる学問は、すぐには効かないかもしれませんが、必ずや自分の好きを仕事にするための大きな武器になります。コミュニケーション学部は、そんな自分に合った武器を探しだし、実際に身に着けることができる学部だと思います。

2018/05/04

コミ部 2017年度就職状況について

2018年度が始まって1ヶ月経ちました。
新入生もそろそろ学生生活に慣れてきたでしょうか。

今回は2017年度のコミュニケーション学部の就職状況について、お知らせします。


主な就職先としては、教育関係では東京経済大学 埼玉県公立中学校(英語)。この他、地方公務員、JR東日本、三菱地所レジデンスなど。また、スズキ、アイリスオーヤマの製造、イオンリテール、サミット、日産プリンス、ヤナセなどの小売、筑波銀行、多摩信用金庫、東京シティ信用金庫などの金融、さらに放送、広告、情報・通信、など様々な分野に就職しています。


「2018年度の就職活動も4月から少しずつ動きはじめています。
東経大ではキャリアセンターを中心として、初年次から様々な就職支援に力を入れています。
そのため4年生になって、慌てて就職活動をはじめるようなことはありません。
個々の活動はもちろん大変ですが、サポート体制がしっかりしているので誰でも安心して就職活動に臨むことができます。」(2017年度就職委員 阿部先生)

そして、社会に出て1ヶ月たった卒業生2名から、近況が届いたので紹介します。

<2017年度卒業生より>


『私は、2017年度にコミニュケーション学部を卒業し、商業ディベロッパーという仕事に就きました。主な業務は、ショッピングモールを新しく建てたり、現在ある施設のテナントの管理やイベントの企画などで、今は福岡の商業施設で働いています。

私の仕事は、商業施設のテナントを管理し、指導することなので、実際に接客をすることはありません。でも、レジでの仕事や全店舗のことを把握していなくては指導はできません。私は着任して初めて職場にきたので、お店のことや店長さん、スタッフさんについても一から覚えなくてはならず、従業員通路も複雑になっていて大変です。

職場は、比較的大きい施設なので、歩き回るとすごくワクワクしますし、商業施設が好きで就職したので、その中で日々働くことができるのは嬉しいです。
徐々にお店を把握できるようになったり、従業員通路で迷わない部分が増えてきたことなど、少しではありますが自身の成長が嬉しいです。


(私の新天地です)

学生時代を振り返ると、当時は時間の使い方が本当に自由だったなと思います。学生時代は昼夜が逆転した生活も多かったですが、就職してからは夜12時までに寝るようになりました。

ずっと関東の実家で暮らしていたので、福岡での一人暮らしは最初、とても寂しかったです。しかし、今は仕事が大変で寂しさもどこかへ行きました(笑)
お部屋のインテリアなどを考えるのは楽しいし、たまに家族と電話をしたり、なんとかやっています。家事が一切出来なかった私でもなんとか生活できるもんだなあとも感じています。

この1ヶ月は、実務よりも教えてもらうことや言われたことをやることが多く、まだまだ始まったばかりだと感じます。5月から部署も決まり、いよいよ本格的に働くことになるので、不安が多いですが、一生懸命頑張っていこうと思います。

今後は、先輩方のように、自主的に発見や行動が出来、テナントさんとも沢山コミュニケーションが取れるディベロッパーになりたいです。その上で、消費者の視点を忘れないようにしたいですし、今後、後輩ができたとき、今のいっぱいいっぱいで不安な気持ちを忘れずに接してあげたいなと思います。』

もう一人、近況を知らせてくれました。

『私は、自分自身がスポーツに親しんでいたので、スポーツに関連した仕事に就きたいと思い、スポーツ用品をメーカーから小売店に卸している会社に就職しました。

今は商品課という部署で、商品の入荷や出荷作業をしています。毎朝メーカーから届いた商品をトラックから下ろして倉庫に運ぶ作業から始まり、それを小売店ごとに仕分けたり、商品を種類ごとに整理します。その後、商品と納品書の内容が実際に合っているか一つ一つ確認します。午後はその日に小売店に出荷する分を検品し、梱包し出荷します。

 4月は部活動が始まったり、新年度で用具を新調する人が多いことから繁忙期の時期です。私の会社は研修期間がほとんどなかったので、4月2日からすぐに業務にあたっています。入社してすぐが繁忙期なので、この1ヶ月は圧倒されながらも、なんとか周りについていくという感じでした。

 働いてみて思ったことは、色々な仕事があるなあということです。主な業務の一つに、値付けといって、商品に小売店ごとの値札をつける作業があります。正直、特別な能力は必要なく、地味で単純な作業です。なので、最初は何も考えずにただ数をこなしていました。しかし、作業を終えた時に、この商品を売る営業の先輩社員に、「ありがとう!助かった。これで出荷できるよ!」と言われました。その時初めて、この作業も売るという仕事のひとつで、私も役に立てているんだなと実感しました。このことから、一つのものを売るだけでも色々な作業があり、小さな作業でもかけてしまうと大きな成果には繋がらないと思いました。

忙しい1ヶ月を終えて、近況を知らせてくれた卒業生のお二人、どうもありがとう!
今度、機会があれば、後輩たちに直接話しに来てください!