2018/03/29

トケコミ送別会 2017

 2017年度で退職される先生方の送別会が行われました.



今年度は桜井哲夫先生,川井良介先生,中村理恵子先生が退職します.


桜井先生
川井先生
中村理恵子先生
送別会ではありますが,やっぱりトケコミらしい愉快な会になりました.

今後の先生方のご活躍をお祈り申し上げます.



2018/03/24

2017年度 卒業式

2017年度の卒業式が3月23日に行われました.





二日前には雪が降りましたが,卒業式当日は快晴!
桜も咲いていました.





100周年記念館での卒業式を終えた後は,各学部に分かれて学位記授与・表彰式が行われました.コミ部の学位記授与・表彰式では,216名の卒業生が集まり,PRプロフェッショナルプログラム修了証授与,優秀卒業制作・卒業論文表彰(ラストには最優秀賞の発表も),学部長挨拶の後は,各教員からの卒業生への祝辞で締めくくりました.




2017年度の優秀卒業制作・卒業論文.



選ばれた学生は壇上で賞状と副賞を受け取りました.



教員からの一言.



卒業生の皆さん,卒業おめでとうございます.
卒業後も,いつでも遊びに来てください.







2018/03/12

【学問のミカタ】:「完全なもの」は美しいが、




広告論、コミュニケーション戦略論、コンセプトと表現、メディアクリエイティブ ワークショップ担当の大岩です。

323日は卒業式。4年生のみなさん、ご卒業おめでとうございます! この4年間で、みなさんなりの学問のミカタを発見することはできたでしょうか? 

学問のミカタ。「ミカタ」という言葉の響きの中には、いろいろなニュアンスが込められていると思います。

まずは「見方」。どのポイントから、あるいはどの角度からモノ・コトを見つめるのか、見つめ直すのか。その視点と視角ということですね。




次に「味方」。私はあなたのミカタです、の意味で使うときに「味方」と書きますが、これはどうやら「御方」の当て字のようです。ですので、通常の「味方」の使い方とは異なるとは思いますが、私は「味方」と書かれているのをみると、まさに「味わい方」、じっくりゆっくり口の中全体で味わい尽くす感じを思い浮かべてしまいます。




新米教員の私ですので、まだまだ学問のなんたるかを語れる立場にはありませんが、学問に対するスタンスには「見方」と「味(わい)方」、このふたつの要素の組み合わせがとても重要な気がしています。鋭く事象を切り取るためのトリミング力と、すべてのディテイルを万遍なく咀嚼し吟味する力。

私は長年、広告のクリエイティブ畑で仕事をしてきましたので「表現すること」のかけがえのなさは十分知っているつもりですが、同時に「表現すること」の危うさや未熟さも痛感してきました。クリエイティブの世界では「オリジナリティ」こそが全て。でも、この「オリジナリティ」というのが実に曲者でありまして、ついつい私たちはこの言葉の使い方に気をよくして、狭義な「恣意性」に陥ってしまうこともなきにしもあらず。で、それを諫めてくれるものこそが学問なのではないか。大学教員を一年体験した今、私はそんなふうに思っています。

座右の銘にしている言葉があります。敬愛するアーティスト、ブルーノ・ムナーリが「木をかこう」(これを尊敬する須賀敦子さんが訳しています)という絵本の文末に書いた次のような言葉です。

むかしの中国のえらい人が、いったそうです。
「完全なもの」は美しいが、ばかげている。
「完全なもの」をつくりあげたら、
あとはそれをこわしてしまえ、と。

ばかげている、とか、こわしてしまえ、という言葉は必要以上に強く聞こえてしまいがちですが、でもよくよく考えてみると、つくっては壊し、壊してはつくる。……人生とはその繰り返しなのかもしれませんね。常に柔軟に変化することをいとわない。そのための価値観・美意識を養い続けることこそが学問のミカタなのだと私は思います。

今年の卒業式は323日。この日は偶然にも私の誕生日でもあります。自分の誕生日にみなさんにおめでとうと言えるなんて、誕生日冥利(?)に尽きるというもの。むかしだれかにいわれたことがあるのですが、誕生日はお祝いされる日ではなく、改めてみなさんに感謝し、みなさんをお祝いする日なのだと。これも視点の切り返しのひとつだと思います。

4年生のみなさん、特にゼミ生のみなさん、一年間、ほんとうにありがとうございました。年の功で、人生の辛酸はみなさんよりはかなりたくさんなめているつもりですので、社会に出てからも「学問のミカタ」のみならず「世の中のミカタ」、なんなりと相談に来てくださいね。いつでもみなさんのミカタになりますので。

2018/03/10

教員の著書紹介


コミ部教員の著書を紹介します。

▼2018年4月(予定)
西垣通『AI原論--神の支配と人間の自由』講談社選書メチエ

著者の一言:内容は、人工知能(AI)を、技術や経済というより思想史的にとらえたもので
す。人工知能とユダヤ=キリスト教の関係を扱っています。人文系の書物と言えるかもしれません。

▼2018年1月
小林誠 『探求の民族誌: ポリネシア・ツバルの神話と首長制の「真実」をめぐって』お茶の水書房
著者の一言:2年間におよぶツバルでの現地調査(フィールドワーク)の成果です.
私がツバル滞在中に気づいたことは,人々はただ単に伝統を継承していたわけではなく,ましてやそれを創造していたわけでもなく,本物の伝統は何かを積極的に探し求めていたことです.ツバルの人々はどうやって,本物の伝統を知ろうとしていたのだろうか.彼らの知のあり方について考えました.


 



▼2017年12月
大岩直人・下浜臨太郎『おとなのための創造力開発ドリル〜「まだないもの」を思いつく24のトレーニング』インプレス
著者の一言:世の中にクリエイティブ発想本は数多くありますが、そのほとんどは表現や伝え方のクリエイティブについて語ったものです。この本は、表現に至る手前の(あるいはその先の)モノの存在価値そのものを見つめ直すためのドリルです。メディアと表現を一体で考えられるようになるためのドリルです。